ホーム > 伝えたいことが正しく伝わる文章のルール

伝えたいことが正しく伝わる文章のルール

間違い探しとポイント解説で基礎とスキルが楽しく身につく本

伝えたいことが正しく伝わる文章のルール

文章の「変さ」「ヘタさ」に自分で気づき、それを直して誰にでも読みやすく伝わりやすい文章が書けるようになる本。

著者 後藤 武士
ジャンル ビジネス書 > ビジネスノウハウ
言葉・語学 > 日本語
立ち読みPDFあります
出版年月日 2009/06/10
ISBN 9784769610052
判型・ページ数 4-6変・216ページ
定価 本体1,400円+税
在庫 在庫あり
 

目次

なぜ作文? 書けないではすまされない、いまの社会 ―― はじめに

第1書 これだけは身につけたい基本のルール
第2章 もっと読みやすい文章になる6つのポイント
第3章 もっと意図が伝わる文章になる8つのポイント

【特別講義】
文章を書くに当たって気をつけたいこと
4つの対立概念をマスターしよう

このページのトップへ

内容説明

詳細な目次はこちらでご覧になれます。

※ 第1章「これだけは身につけたい基本のルール」がまるまる読める立ち読み版PDFあります。

http://www.kou-shobo.co.jp/news/n1940.html

 


 

あなたの文章、誤解されたりしていませんか?

たくさんの人が「文章」を書く時代。趣味や業務でブログを書いたり、販売系の仕事では顧客獲得のためのスタッフが書くニュースレターも浸透してますし、連絡だってたいていはメールです。
でも、ちょっと待って。あなたが書いたその文章で、相手にちゃんと意図が伝わってますか?
「日本語の変な文章」「意味のわかりにくい文章」を書いていると無用な誤解を受けて、相手からの信頼を失ったり失笑を買ったり、場合によっては大きなトラブルにつながることだってありえます。
でも書いた本人は、自分の文章の「変」さに気づいてないのかもしれません。そこで、こうした「変な文章」「ヘタな文章」の「変さ」「ヘタさ」に自分で気づき、それを直して誰にでも読みやすく伝わりやすい文章が書けるようになる本をつくりました。
大人が読める、基礎からきちんと書いた文章術の本です。


 

なぜ作文? 書けないではすまされない、いまの社会 ―― はじめに

この本を手にとっていただいているということは、あなたはきっと、書くことの必要性、文章作成力の重要性を痛いほどわかっていらっしゃるか、はたまた文章を書かねばならない強い必要性が目の前に存在している方ですね。
そう、作文力、文章作成能力が、これほどまでに必要とされている時代はありません。
1990年代中ほどまでは、それほどでもなかったんです。論文作成や試験に備える学生や、特定の職業、職種に携わる社会人の方たちには必要でしたが、それ以外の人たちにとっては「書けないよりは書けたほうがいいけれど」という程度。書けなくても日常生活や仕事で困ることはありませんし、逆に文章が上手に書けるからといって得をする機会も少なかったように思います。
ところが90年代の後半からは、そんな悠長なことはいっていられなくなりました。ほとんど誰もが日常的に、それなりに上手な文章を書く必要性が出てきてしまったんです。
そのきっかけは、なんといっても電子メールの登場と普及です。メールは相手の時間を考えることなく送信でき、しかもトラブルさえなければすぐに相手に届きます。また電話のようにリアルタイムで相手を拘束しなくてすみます。
そんな便利さから、これまでは電話で行なわれていたやりとりの多くが次々とメールでなされるようになりました。友人・知人間の連絡はもとより、最近ではビジネスでのやりとりも、最初はメールから入る場合が多くなっています(余談ですが、私自身、ほとんどの講演、執筆のオファーはメールをいただくことからはじまっています)。
ビジネスでメールを送る場合、アポをとって直接会うときのように、身だしなみや礼儀、手土産などで印象をよくすることはできません。電話で直接会話するのとも違い、あなたの美声や話術なども使えません。武器になり思いを伝えてくれるのは文面のみです。
どうです? 文章作成力の必要性について、より納得いただけたことでしょう。

この本では、読みやすくてわかりやすい文章が書けるよう、かなりやさしくご指南させていただきますが、それでも早い人で1週間ほど、遅い人だと1カ月程度の実践と努力が必要になります。できるだけおもしろく表現したつもりですが、それでもトレーニングですから大変な箇所もあります。
そんなとき、それを乗り越えることができるかどうかを左右するのは動機、つまりモティベーションです。「思いを上手に伝えることのできる文章をスイスイと書けるようになりたい!」というしっかりしたモティベーションがあれば、少々の壁は容易に乗り越えることができるはず。そんなわけで最初に文章作成スキルの必要性を再確認していただいた次第です。
もう、大丈夫でしょう。準備はいいですね?
それではさっそく文章作成力を身につける旅へご案内します。ページをめくってください。旅の始まりです。またのちほどお会いしましょう。

後藤 武士

 

第1章  これだけは身につけたい基本のルール より

身だしなみは足下から ―― 文体を統一しよう ――

文章の語尾を「です」で終わらせるか、「だ」で終わらせるか、はたまた「である」で終わらせるのか。文体の統一は学校などで、いの一番に教わることです。にもかかわらず、統一できていない人が案外多いのです。
なお、一般的に「文体」といった場合、「だ・である」調の常体や「です・ます」調の敬体などを指す場合と、作家、著者、筆者ごとの文章スタイルを指す場合がありますが、ここでは前者について考えましょう。
文体が統一されていないと、読みづらいものです。それに、いかにも「文章を書くのがヘタ」に見えます。逆にいえば、文体を統一するだけで「ちゃんと書ける人」という印象を与えることができるのです。
さて、次の例文。どこが「統一されていない」か、わかりますか? ダメな箇所を見つけ出し、上手な文章に直してみましょう。

《例文》
(1)現存する動物のなかで最強のものは?といわれれば、答えは人によってさまざまであろう。(2)ライオンやトラを思い浮かべる者もいれば、環境さえ変えてしまうヒトこそ最強だと唱える方も多いでしょう。(3)寄生虫や微生物最強理論を口にする人も案外いらっしゃるかもしれませんね。
(4)しかし私はスズメバチを挙げる。(5)スズメバチの恐ろしさたるや、もはや改めて書くまでもない。(6)夏から秋にかけ、毎年のように被害が報道され、死者も決して少なくはない。(7)ミツバチのように一度刺したら死ぬわけでもなく、マムシなどのように実は臆病で人間が近づけば避けていくわけでもない。(8)もはや無敵かと私は考えたのでした。
(9)ところがそんなスズメバチにも天敵は存在した。(10)それもかなりいるらしいのである。
(11)まず鷹の一種であるハチクマという鳥、なんと巣まで攻撃するらしい。(12)それからクマ、こいつも蛹(さなぎ)や幼虫が好物だそうだ。(13)幼虫を捕食したり寄生する虫も結構いる。(14)やはりその手かという感じですね。(15)成虫もネジレバネという昆虫に寄生されるらしい。(16)天敵とは呼べないだろうけど、あのミツバチもなかなかやるみたいです。(17)集団でスズメバチを取り囲み、温度を上げて退治することがあるとのこと。(18)これらを研究することで有効な対策が生まれてくれたらと、夏が来るたび私は思うのだった。

正解発表

人間でさえ相対するとひるんでしまうスズメバチ。しかしそのスズメバチにもやはりちゃんと天敵がいるのだ、ということを解説した文章で、なかなか興味深いものでした。
さて、「文体の統一がされていない場所」を見つけられたでしょうか。
これは、気になる人には不自然さがすぐに目につく反面、気にならない人にはなかなか見つからないかもしれません。ひと昔前ならこんなパターン、間違い例として挙げるのもどうかとためらわれるくらいだったのですが、メール世代以降の人たちには案外自然に読めてしまうことも多いようですね。
「文体の統一がされていない場所」を見つけるには、文末に注意しながら一文ずつ、ゆっくり読み返してみることです。
例文は「だ・である」調(常体)の文が主体ですが、(2)(3)(8)(14)(16)の文は「です・ます」調(敬体)になっていることに気づきましたか。これが「文体の不統一」です。
なぜ、こうした「文体の不統一」が起きるのでしょうか。
意外にも、ちゃんと文章のルールを知っている人でも、途中で1カ所とか文体を変えてしまったりすることがあります。主に自信のない人、謙虚な人に多い傾向のようです。
一般に「だ・である」調は書き手の強い意思を感じさせ、「です・ます」調は読者にやわらかいイメージを与えます。そのため、いきりたって「だ・である」調で強い主張を持つ文章を書き始めてみたものの、なんとなく途中で弱気になってしまうと、つい無意識のうちにやわらかい語尾に変えてしまうんですね。
また「だ・である」調を使い慣れていない人が「だ・である」調で書き始めたときも、途中からついていけなくなってしまい、普段の「です・ます」調になったりするのをよく見かけます。
これを防ぐには、まずは文章全体を頭の中でシミュレートしてみて、最後まで書き通せる文体を選んで書くようにしましょう。

文章上達の大原則 ―― 文体を使い分ける


書きたい内容や、誰に向けて書くのかによって、文体を使い分けることは大切です。
「常体」「敬体」という言葉からもわかるように、常体のほうはとくに相手に対しての敬意を含まない文体、敬体のほうは読者に対して敬意を表わした文体ですが、現実にはそれだけでくくれない違いがあります。
たとえば、同じ常体でも、「である」調は非常に偉そうな、威張ったイメージを持たれる反面、筆者の自信が伝わりやすく、説得力が増すことも多くなります。一方、「だ」調は同じく断定的な強さはありますが、「である」調よりは少し読者に譲ったイメージがあります。主張に関して相当に自信があって、読者を啓蒙しようくらいの心意気がある部分では「である」調を、そこまで強くない部分では「だ」調をと、使い分けるとよいでしょう。常体どうしである「である」調と「だ」調の混用は「文体の不統一」ではありませんが、不自然にならないよう注意する必要があります。
また、「です・ます」調は読者に対してかなりやわらかいイメージで受け止められ、筆者が心を開いているイメージや、親近感を持ってもらうことができます。反面、力強さに欠けるのが欠点です。
昨今ではこのほかに、会話形式そのままの会話体とか、呼びかけ体などと呼ぶべき文体も存在します。
大切なのは、目的に応じて文体を使い分け、その文体で統一することです。
文体が偉そうになればなるほど、主張が間違っていたときの読者の反感は大きくなります。また文章を読み慣れていない人ならば、文体が堅苦しいというだけで読んでくれなくなってしまうかもしれません。
逆に、文体がやわらかくなればなるほど読者にとってはとっつきやすく、親しみを持って読んでもらえます。しかしその反面、どんなにすごいことを述べていても、なんとなくやさしい内容だと受け止められたり、ときには幼稚だととらえられることもあります。
学識研究者でさえ、文章内容を読み取る際に、文体のイメージに影響される人も少なくありません。そのあたりのメリット・デメリットを知って使い分けることが重要です。
どの文体を使うにしろ、文体の混同は基本的にはバツです。きちんと文体の統一ができているかどうか、文章を書き上げたあと、それぞれの文末をチェックしながら読み直すようにしましょう。

さて、先ほどの例文を、文体を統一して書き直してみましょう。政治的とか教育的な意図のない、自然科学の基礎の基礎をわかりやすく説明した文章なので、敷居が低く親しみを持って読んでもらえるように、「です・ます」調で整えてみます。修正例を見る前に、まずはあなたなりに文体を統一したものをノートに書いてみてくださいね。

《修正例》
現存する動物のなかで最強のものは?といわれれば、答えは人によってさまざまでしょう。ライオンやトラを思い浮かべる者もいれば、環境さえ変えてしまうヒトこそ最強だと唱える方も多いでしょう。寄生虫や微生物最強理論を口にする人も案外いらっしゃるかもしれませんね。
しかし私はスズメバチを挙げます。スズメバチの恐ろしさたるや、もはや改めて書くまでもありません。夏から秋にかけ、毎年のように被害が報道され、死者も決して少なくありません。ミツバチのように一度刺したら死ぬわけでも、マムシのように実は臆病で人間が近づけば避けていくわけでもありません。もはや無敵かと考えました。
ところがそんなスズメバチにも天敵は存在します。それもかなりいるらしいのです。
まず鷹の一種であるハチクマという鳥、なんと巣まで攻撃するそうです。それからクマ、こいつも蛹や幼虫が好物だそうです。幼虫を捕食したり寄生する虫も結構います。やはりその手かという感じですね。成虫もネジレバネという昆虫に寄生されるそうです。天敵とは呼べないだろうけど、あのミツバチもなかなかやるみたいです。集団でスズメバチを取り囲み、温度を上げて退治することがあるとのこと。これらを研究することで有効な対策が生まれてくれたらと、夏が来るたび私は思っています。

 

 page image

 

 page image

 

このページのトップへ

関連書籍

やる順!4ステップ はじめての企画書

やる順!4ステップ はじめての企画書

超初心者でも「やる順」で企画書が書ける

著者:松尾 里央
 
言いたいことがキチンと伝わる説明力の基本

言いたいことがキチンと伝わる説明力の基本

もう「なにがいいたいの?」といわれない

 
 
使える!社長の四字熟語100選

使える!社長の四字熟語100選

いまだかつてなかった「使える超解釈」!

著者:武沢 信行
 
社会人のための読解力トレーニング

社会人のための読解力トレーニング

必ず「読解のヒント」は隠されている

著者:後藤 武士
 
 

このページのトップへ