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失敗しない「株」の銘柄選び

目次

第1章 銘柄をどのくらいご存知ですか

第2章 業績予想と業績変化率で銘柄を選ぶ

第3章 株価の割安・割高で銘柄を選ぶ

第4章 信用取引を読んで銘柄を選ぶ

第5章 ローソク足で底入れ、上放れ銘柄を選ぶ

第6章 トレンドラインを銘柄選びに活かす

第7章 移動平均線を活用して銘柄を選ぶ

第8章 一目均衡表で知る売り時・買い時

第9章 いつ、いくらで買うか、売るか

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内容説明

●はじめに


私は、ここ数年、東洋経済新報社で「週刊東洋経済」や「会社四季報」「オール投資」など雑誌部門の営業局長、第1編集局長をつとめるかたわら、早稲田大学オープンカレッジの八丁堀校と早稲田校で株式投資の初心者講座をもたせていただきました。

八丁堀校では、春夏秋冬、4シーズンに分けて、8回から10回の講義があります。それを週1回、火曜日ないし水曜日夜の8時から教えてきました。早稲田校では、日曜日の午前中、春と秋それぞれ5回の講義を受けもちました。

~中略~

この講義の経験から、いくつかのことが分かりました。まず、初心者講座なのに聴講生のほとんどが株式投資の経験をもっておられたことです。株式投資には欠かせない「日経新聞」を購読しておられますし、「会社四季報」も買っておられます。それなのに、「株で儲けさせてもらいました」という聴講生はあまりいませんでした。本当かどうかは分かりませんが、「これまで株で2億円は損した」といって笑い飛ばすツワモノもいらっしゃいました。

なぜそうなのか、私も講義のたびに考えさせられました。そこで分かったことは、経済や株式相場がどのようなメカニズムで変化するのか、ひとつひとつの銘柄がなぜ上がったり下がったりするのか、をご存知ないということです。

株式投資では、全体の株式相場がどう動くかを知ることもたいせつです。それ以上にたいせつなのは、銘柄の選び方です。聴講生の皆さんには、以下に書く株式投資にとっていちばん肝心なことが分かっていなかったのです。

どんな情報をもとに、どんな根拠で、どんな銘柄を選び、選んだ銘柄をいつ、どんな値段で買ったらいいのか、売ったらいいのか

~中略~

本書は、早稲田大学オープンカレッジの講義で「聴講生投資家」の皆さんに銘柄選びの悩みをお聞きしながら、書き直し、書き留めてきた私の手作りの講義ノートがもとになっています。どんな投資家でも手軽に手に入れることができる情報源、たとえば「日経新聞」、「会社四季報」などのハードコピー情報、「日経マネー&マーケット」「ケンミレ株式情報」など株価チャートも見られる無料ネット情報を使って、誰にでもできる「失敗しない銘柄選びの方法」を書きつづりました。



●「第2章 業績予想と業績変化率で銘柄を選ぶ」より

■実戦編④ 増額修正銘柄を買い、減額修正銘柄を売る■

□実戦知識(1) 10%以上の増額修正銘柄を狙いたい

日本では、外国人投資家や投資信託、年金基金、ヘッジファンドなどの大きな資金が株価を動かしています。証券会社のアナリストは、彼らや彼らの資金を運用しているプロのファンドマネージャーに買い銘柄、売り銘柄の情報を提供しています。

アナリストの推奨銘柄は、注目しておかねばなりませんが、彼らはどのようなデータを参考にしているのでしょうか。アナリスト自らの調査分析がその第一ですが、彼らが分析対象にしている銘柄は全銘柄の三分の一程度にすぎません。すべての銘柄を調査分析して二期にわたる独自の業績予想を年4回出しているのが「会社四季報」なのです。

アナリストたちも、この「会社四季報」の業績予想をデータとして活用しているのです。その一例として、06年1集の「会社四季報」では、大和證券のチーフ・クオンツアナリストの吉野貴晶氏が、「会社四季報」の業績修正を使った銘柄選びのためのスクリーニング法を紹介しています。

吉野氏は、「会社四季報」の前号と今号の予想経常利益の差を求め、5年間にわたってその修正差がその後の株価リターン(投資収益率=値上がり益と配当収入の和)にどのような関係があるかを調べています。それが以下の結果です。

~増額修正幅が10%以上の銘柄グループのリターンが最も大きく、減額修正幅が10%以上の銘柄グループのリターンが最も小さい。この結果から、利益予想を10%以上の増額修正した銘柄は買い、10%以上減額修正した銘柄は売りということになります。~

なお、この吉野氏の分析には連結経常利益が用いられていますが、「会社四季報」の(↑)印は連結営業利益です。その差はほとんどありませんので、同じように利益予想の修正情報としてつかってください。

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