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ふで・えんぴつでなぞって味わう にっぽんの名文100

脳がイキイキ!なぞり書き

ふで・えんぴつでなぞって味わう にっぽんの名文100
著者 上野 和昭
ジャンル 一般書
出版年月日 2007/02/01
ISBN 9784769609278
判型・ページ数 A5・111ページ
定価 本体1,000円+税
在庫 在庫あり
 

目次

○近代編(武蔵野/国木田独歩、一握の砂/石川啄木、坊つちやん/夏目漱石~怪談牡丹燈籠/三遊亭円朝、赤光/斎藤茂吉など56作品)

○古典編(古事記/太安万呂、万葉集、竹取物語~おくのほそ道/松尾芭蕉、東海道中膝栗毛/十返舎一九など44作品)

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内容説明

●はしがき


本書は、日本の古典・近代文学を“体感”することをテーマにしています。“体感”というからには、ただ字面を目で追うだけでは物足りません。声に出して読み、文字を書き写してみることも必要です。

文学は「言語芸術」ともいわれます。絵画を何度も見たり、音楽を時々口ずさんだりするように、文学もまた、そこに用いられた言葉を口に唱え、さらには手で書いてみて、その芸術性を味わうことができます。

ここには、日本の古典・近代文学における名文・名詩・名歌100作品の中から、とくに印象的で味わい深い一節を厳選して掲載しています。もちろん、これらは作品のほんの一部分にすぎませんが、これから文学を味わってみたいという読者には格好の“入り口”となるはずです。

なるべく柔らかめの鉛筆や筆ペンなどを用意し、ときには声に出して読みながら、文字を丁寧になぞってみてください。それぞれの作品をなぞり書きしていくことで、その先には豊かな文学の世界が広がることでしょう。

●本書の使い方


○本書には、日本の古典・近代文学における名文・名詩・名歌の一節が、合計で100作品掲載されています。

○掲載の作品本文は、大きめの文字で薄く印刷してあります。なるべく柔らかめの鉛筆(B、2B程度)や筆ペンなどを使い、ていねいになぞり書きをしてください。こうすることで、各作品をより深く味わうことができます。

○各品を声に出して読みやすくするため、本書では、作品本文に付ける読み仮名はあえてカタカナ表記にしました。また、たとえば「やう」の読み仮名「ヨー」などのように、音引き(ー)も各所に使用しています(一部の作品を除く)。

○掲載の各作品は、あくまでも各作品の一節です。なお、文中の「……」は、「途中省略」を表わしています。

*1作品1ページで、それぞれ、「作品名」「作者(編者・撰者・訳者)」「作品(掲載文)の概要」「作品本文」「読み仮名」「解説」という構成です。



●「近代編」より

○純情小曲集(萩原朔太郎) 「愛憐詩篇」には「夜汽車」や「旅上」などの詩もある。ここに引用するのは「こころ」の第一連。「ももいろに咲く日」は心楽しい日、「うすむらさきの思ひ出」ははかない思い出のこと。これに続く第2連には、「ああこのこころなににたとへん。こころは二人の旅びと されど道づれのたえて物言ふことなければ わがこころはいつもかくさびしきなり」とある。「郷土望景詩」には、思い出深い「中学の校庭」や「廣瀬川」などが詠まれている。

こころをばなににたとへん

こころはあぢさゐの花

ももいろに咲く日はあれど

うすむらさきの思ひ出ばかりは

せんなくて。

はぎわら さくたろう(1886~1942年) 詩人。群馬県前橋市の出身。前橋中学から五高、六高、そして慶應義塾に入学するものの、長くは続かなかった。はじめ短歌を作り、『明星』『スバル』『朱欒(ザンボア)』などにも発表していた。作品には、詩論『詩論と感想』、詩集『月に吠える』『青猫』『氷島』などがある。本作『純情小曲集』(1925年)は、「やさしい純情にみちた過去の日を記念するために」出版されたもの。「愛憐詩篇」18編と「郷土望景詩」10編から成り、前者は「すべて私の少年時代の作」であって、「なつかしい思ひ出」の詩だという。

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