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世界一おもしろい日本神話の物語

日本をつくった神々~〈イザナキ〉〈イザナミ〉〈アマテラス〉〈スサノオ〉〈オオクニヌシ〉〈ヤマトタケル〉…の物語を知っていますか

世界一おもしろい日本神話の物語

日本の国や神々が生まれた時代からヤマトタケルの物語までを50の短いエピソードに分け、物語として楽しく読めるようにした。

著者 鳥遊 まき
ジャンル 一般書 > 読み物
耳で楽しめる紹介あります
出版年月日 2006/01/01
ISBN 9784769608875
判型・ページ数 B6・223ページ
定価 本体1,300円+税
在庫 在庫あり
 

目次

第1部○創生…第1章 世界のはじまり/第2章 アマテラスとスサノオ

第2部○オオクニヌシの命(みこと)…第3章 オオクニヌシ/第4章 国ゆずり

第3部○天孫降臨(てんそんこうりん)…第5章 天孫降臨/第6章 海サチビコと山サチビコ

第4部○大和朝廷(やまとちょうてい)…第7章 神武天皇/第8章 ヤマトタケルの命(みこと)

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内容説明

本文内容を耳で楽しめるオーディオブック版(パンローリング制作)のサンプルです。

 

http://www.youtube.com/watch?v=AP_WZuX1hYo

 

 


 

●はじめに

天(あめ)の岩屋や八俣(やまた)の大蛇(おろち)、草薙剣(くさなぎのつるぎ)など、いくつかの有名なエピソードはおぼえていても、わたしたちの多くは、日本の神話のことをあまりよく知らずにくらしています。しかし、ここであげたもののほかにも、日本の神話にはさまざまなエピソードがあり、それがいまのわたしたちの生活や文化のなかに息づいています。

本書は、日本の神話をわかりやすい物語として紹介し、長く受け継がれてきた日本の神話のことを、ほんの少しだけ身近な存在として感じていただこうと企画されたものです。そうした考えから、日本の国や神々が生まれた神代の時代から、ヤマトタケルの物語までを五十の短いエピソードにわけ、それぞれを独立した物語としても読むことができるように工夫しました。

世界の神話においては、神さまが人間をつくった、あるいは神という存在と人間という存在が、それぞれ別のものとして最初からあったという話がほとんどです。しかし、日本神話の最大の特徴は、なんといっても神さまと人間の境界があいまいな点にあります。本書を読んでいくにつれて、日本の神話は、ほかの神話と大きくちがった構造をもっていることがわかるでしょう。

ひとが存在しない世界のなかで、神さまたちは、笑い、怒り、泣き、悲しみ、人間のようにふるまいます。そして、子孫をつくり、代を重ねていくうちに、ごく自然に神という属性を失って、ひととなっていく。そうして、最初は神さましか存在しなかった日本という国が、いつしかひとがくらす「ひとの国」になっていきます。それが日本の神話なのです。

なお、本書においては、現在わたしたちがくらす土地と、神話に登場する土地に強いむすぶつきがあることを感覚として理解していただくために、主要な土地を紹介する際に、かっこ付きで現在のおおよそ地名を注釈としていれてあります。

本書をとおして、日本の神話というものが、意外に身近な話であったことを実感していただけたら、さいわいです。

●「第4部○第8章 「ヤマトタケルの命(みこと)」より

■ヤマトタケルの命のイズモタケル討伐■~道すがら、出雲も平定するヤマトタケルの命

クマソタケルを討ったヤマトタケルの命は、大和に向かう途中、出雲の国(いまの島根県東部)にたちよりました。出雲の支配者はイズモタケルという男で、クマソタケルと同様に朝廷に従おうとはせず、その地で自由勝手なふるまいをしていました。

ヤマトタケルの命は、大和の朝廷にさからいつづけるこの男もクマソタケルのように殺してしまおうと考えました。そうすれば天皇(すめらみこと)はさらによろこび、自分の貢献をすばらしいこととみとめてくれるにちがいないと思ったのです。

西からやってきた旅人として、ヤマトタケルの命はイズモタケルの屋敷の扉をたたきました。とくに疑うこともなく、イズモタケルはヤマトタケルの命をむかえいれました。武勇にすぐれた者どうしは打ちとけるのもはやく、数日ののちにはイズモタケルの信頼をえて、たがいに友と呼ぶあいだがらになったのはいうまでもありません。

ある日、ふたりは水浴をするために肥河(ひのかわ)へとでかけました。そこは、はるかなむかし、スサノオの命によって退治された八俣(やまた)の大蛇(おろち)が血で真っ赤に染めたという、いわくのある場所でした。先に川からあがったヤマトタケルの命はイズモタケルが帯びていた大刀(たち)をとって腰につけると、大刀を交えて試合をしようともちかけました。いつものことであったので、イズモタケルは疑うこともなく了解しました。

「たまには趣向をかえて、たがいの大刀を交換して試合をしてみたいのだが」そんなヤマトタケルの命の提案にも、すぐに「わかった」とうなずきます。衣服を身につけ、交換した大刀を腰にさして試合がはじまりました。

ヤマトタケルの命が大刀のつかに手をかけます。イズモタケルも大刀を抜こうとしましたが、どんなにひっぱっても、大刀はびくともしません。よく見ると、それは本物の大刀ではありませんでした。イチイの木をけずって本物そっくりにつくられた木刀だったのです。

あせるイズモタケルの目のまえに、剣(つるぎ)を抜きはなったヤマトタケルの命が立っていました。その目にあざけりの色が見えたとき、イズモタケルはだまされたことに気づきました。イズモタケルが腰にさしていた大刀は、今日の日のためにヤマトタケルの命がひそかにつくっていたニセモノだったのです。

斬り殺された瞬間、イズモタケルの目に映ったのは、満足そうにほほえむヤマトタケルの命の顔でした。「さやだけは、りっぱに見えたその大刀も、中身がなければ役たたず。あぁ、おかしいねぇ」ヤマトタケルの命の嘲笑がいつまでもそこにひびいていました。

こうして、大和の西で朝廷にさからっていた者すべてを討ち殺したヤマトタケルの命は、よろこびいっぱいの心で故郷の大和国(やまとのくに)へと帰っていったのです。

~~~なお、以上の紹介では、ところどころの読みにくい漢字だけにふりがなをつけましたが、じつは本文中のすべての漢字にふりがな(ルビ)をつけてあります。ですから、大人だけでなく、小中学生にもつっかえることなく読んでいただけます。ぜひ、あなたのお子さんやお知り合いのお子さんにもおすすめください。~~~

 

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