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ファッション業界知りたいことがスグわかる!!

図解でスッキリ! アパレルから化粧品・雑貨・ライフスタイルまで多様化・個性化の動きが一目で見てとれる本

目次

序 章 ファッション業界は「生きる喜び」そのものを創造する 

第1章 化粧品・美容ビジネス

第2章 アパレルビジネス

第3章 ファッショングッズビジネス

第4章 ホームファッションビジネス

第5章 フードビジネス

第6章 ファッション業界の新しいうねり

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内容説明

●はじめに~元気の出る業界、ファッション業界に不況はない~

東京の原宿、渋谷、代官山といえばヤング・ストリート・ファッションのメッカだ。ここでは、『不況』のカゲリがまったくない。ホットプレイスこそ、「109」から「裏原宿」などへと多少の移り変わりはあるものの、土日はもちろん、平日にも若い世代が大挙して押し寄せ、お目当てのショップで買い物を楽しんでいる。

人気の店がころころ変わる激しさは、若い人がファッションに寄せる情熱の表れでもある。ファッションが、若い人の生きる喜びと直結している様子が手に取るようにわかる光景だ。しかし、ファッションというものはこういう場面だけで論じられるものなのだろうか。

ファッションを単なる服飾の流行とその変化ととらえるのではなく、ライフスタイルの変化、人々の生き様の変化ととらえる立場に立つと、「109現象」「裏原宿現象」はそれはそれとして興味深いし重要である。だが、もっと広い視野で、いま、日本で起きている、日本人の様子が、いまどんな風に変わってきているのかを、消費者と業界との接点で見てみようと思い立った。

この本では、ファッションを服飾の世界のことと限定せずに、服飾もファッションの重要な一部としつつも、美容・化粧品、フード、ホームファッション、ファッショングッズにまで広げて、そのもっとも最新の動きを中心に追ってみることにした。そのことによってファッションビジネスは、単にヤングの流行に左右されるビジネスでなく、老若男女、さらに健常者と障害者を問わず、すべての人々に『生きる喜び』を与えるビジネスであることを、私たちは知ることができるだろう。

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以上の文は、この本の初版である1999年8月に書いたものだ。改訂新版に付け加えるべきは、ファッションはますます「単にヤングの流行に左右されるビジネスではなく、老若男女、さらに健常者と障害者を問わず、すべての人々に『生きる喜び』を与えるビジネス」になってきていることを強調することであろう。

従来、ファッション業界というと、その中核である繊維・アパレルから説きおこす。しかし、本書ではファッションをライフスタイル全般に及ぶものととらえ、特にファッション全体に大きなインパクトを与えているにもかかわらず十分なレポートがなされなかった「化粧品・美容」の業界から各論をはじめている。全体の章立てについては、目次をご覧いただきたい。

なお、序章は松尾武幸が担当し、第1・3・5・6章は三田村蕗子が、第2・4章は佐山周が担当した。

●「第1章 化粧品・美容ビジネス」より

○アウト・オブ・ブランドの役割

◇オリジナリティで消費者にアピール

企業名だけでは通用しない、企業名を前面に出すだけではファンを獲得できない--。そんな時代を象徴するかのように、メーカーは企業名を出さずにブランドの個性だけで勝負するブランド戦略を展開している。このような企業名が出ないブランドを、業界ではアウト・オブ・ブランドと呼ぶ。

百貨店を例にあげて紹介しよう。顧客の肌質に合わせてレシピを変える「イプサ」、東洋と西洋の融合をテーマにした「アユーラ」は資生堂、人気メイクアップアーティストが開発に関与した「RMK」や「スック」は、カネボウのアウト・オブ・ブランドだ。「ポール&ジョー」「ソニアリキエル」も実はアルビオンが展開している。

これらは子会社が手掛けるブランドであり、資生堂やカネボウの名前は一見わからない。消費者が目にするのはブランド名だけだ。資生堂のブランドだから「安心できる」「魅力的」「高品質」という打ち出し方ではなく、明確なコンセプトのもとにブランドを立ち上げ、商品開発を行ない、消費者にアピールしているのである。

<中略>

大手メーカー・資生堂のブランドであるという事実は信頼感につながるというメリットはあるものの、デメリットもある。資生堂の名前が逆に消費者に先入観を与え、ブランドの個性を薄めてしまうというデメリットだ。

マスブランドではつかみきれない顧客層を獲得するために、化粧品メーカーは企業名よりもブランドの個性、オリジナリティーを強く打ち出せるアウト・オブ・ブランドを強化しているのである。

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