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小さな飲食店 こうすれば大成功できる

決定版 繁盛する個性店・地域一番店をつくるノウハウと知恵はこの1冊ですべてOK!

小さな飲食店 こうすれば大成功できる
 

目次

第I章 成功へのスタート

第II章 個性店・地域一番店をめざす新規開店の方法

第III章 パワーアップ もっと儲かる新装開店の方法

第IV章 これが宇井流 小さな飲食店繁盛の知恵だ

第V章 成功を約束する飲食店の実務知識

第VI章 事業計画書のつくり方

第VII章 「小さな店」に適した業種と一口アドバイス

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内容説明

世の中にはいろいろなビジネスがある。いまあるビジネスのスキ間を探せば、さえあにいくつものニュービジネスが生まれていくことだろう。儲けるチャンスはそこら中にころがっているかのように見える。一方、飲食業界はますますサバイバルの様相を深めてきている。大手ファミリーレストランチェーンが思い切ったディスカウント店に変身するなど、飲食業界は激動期から、さらに大きな転換期に向かっている。

そのような状況を踏まえた上で、私はフードビジネスへの参入をおすすめする。新規開業を歓迎する。なぜこのビジネスをすすめるのかについては、本書で詳しく述べるが、要するに、このビジネスには他の仕事では味わえない醍醐味がある。新規開業を歓迎するのは、このような転換期だからこそ、新しいお店にどんどん出てきてほしいからだ。

飲食店淘汰の時代といわれて久しい。競争が激しければ、脱落するお店が出て当然だ。しかし、それで新規参入のチャンスがないと思うのは、あまりに早計である。お客が入らないのは、そのお店にお客にとっての魅力がないからだ。お客のニーズに応えていないからである。そして、お客のニーズはどんどん変化している。だからこそ新鮮な、魅力あふれるお店が必要なのだ。ところで、各論に入る前に、二つだけ断っておきたいことがある。

第一は、食べていくためという目的だけでは取り組まないでほしい、ということだ。確かに昔から小規模飲食店イコール「生業店」の色合いが強かった。いまも、大半は生業店である。しかし、それではビジネスとはいえないし、成功もまたむずかしい。夢がないからだ。たんに生活のためにする仕事では、誰だって面白みがない。食べていければそれでいい、というのでは、夢など持ちようがない。それでは、わざわざリスクを負ってまで投資をする必要などはないのである。このビジネスは、本当に飲食業が好きな人、人間を相手にすることが好きな人でなければ、取り組む意味がない。ビジネスの成功の条件は、その仕事を楽しめるということだ。

第二に、せっかく自分のお店をつくるのだから、自分の好きなお店にしてほしい。小さなお店は「自分流」であるべきなのだ。お客を忘れない店づくりさえすれば、必ずお客は支持してくれる。大型店ではないのだから、八方美人になる必要などさらさらないのである。お客がわざわざ選んでくれるお店とは、個性のあるお店である。どうすれば個性のある、お客に選ばれるお店になれるのか。そのことを本書から汲み取っていただきたい。

*本書は、1994年10月初版発行の『小さな飲食店で大成功する法』(こう書房)を改訂して発行するものです。



●「第Ⅱ章 個性店・地域一番店をめざす新規開店の方法」より

1 業種・業態はどう選べばいいか

◇業態とは売り方の方針

ふつう飲食店の開店希望者は、やりたい業種は決めている。私のところに相談に来る人も、喫茶店をやりたいとか、居酒屋をやってみたいという。ところが多くの場合、なんとなくやってみたいと思っているだけで、どんな喫茶店、どんな居酒屋をやりたいのかがはっきりしていない。つまり、業態が決まっていない。いや、正確にいえば決められないでいるのだ。

業態とは、どんな客層にどのように売るか、その売り方のことである。よく高級店とか大衆店とかいうが、それだけでは業態は特定できない。ひと口に高級店といっても、客単価6000円の店もあれば、数万円のお店もある。これだけ開きがあれば、客層も利用動機も違ってくる。というより、お客の側のお店の消費動機へのアプローチが違っていなければおかしい。また、同じく客単価3000円の居酒屋でも、中年以上のサラリーマンを主要客層とするお店と、若者中心のお店とでは、内装もメニュー内容もサービスの仕方も違う。業態を決められないのは、まさに”売り方”の方針が決まっていないからである。

お店のイメージがはっきりしないのでは、いつまでたっても具体的なお店づくりに入れないし、これがいい加減なままでお店をつくっても、うまくいかない。なぜなら、お客にアピールするパワーがないからである。

◇お店のコンセプトをつくる

業態を決めるには、次のことを明確にする必要がある。つまり、何を、誰に、いつ、どこで、どのように、いくらで売るか、ということだ。「何を」は商品、「誰に」は狙う客層、「いつ」は営業時間、「どこで」は立地、「どのように」は商品の提供の仕方やサービスのスタイル、そして「いくらで」は価格設定である。これらをバラバラに考えてはまとまりがつかなくなるから、どんなお客がどういうふうに利用するお店なのか、ストーリーを想定してみるといい。この作業を”コンセプトづくり”という。

ここで大事なのは、どういう売り方をするか、ということだ。そば店なら手打ちにするとか、喫茶店なら自家焙煎にするとか、居酒屋なら無国籍料理をメインにするとか、当店にしかない売り物で特徴づけることによって、付加価値の高い、支持されやすいお店をつくることができる。

それと、注意しなければならないのが客単価設定である。客単価はあくまで、狙う客層と立地によって決めるものだが、逆にいうと、型にはまった”業種”発想からは絶対に決めてはいけない。よく、ラーメン店だから安くないとダメだ、などと思い込んでいる人がいるが、それは売り方の特徴がないからだ。名物ギョーザがあれば、客単価は二倍近くになるのである。

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