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自己破産のことがよくわかる本

他人に聞けない「Q&A方式で解く疑問・不安」から「正しい破産申立てのやり方」まで-究極の多重債務整理の実践的マニュアル

目次

第1章 多重債務整理の方法にはどのようなものがあるか
第2章 これで不安解消! 自己破産なんでもQ&A
第3章 上手な破産申立てのしかた
第4章 破産手続き中はここに注意
第5章 免責決定後はここに注意

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内容説明

■「第1章 多重債務整理の方法にはどのようなものがあるか」より


★自己破産手続き★

●どんな場合に利用できるか●

これ以上、返済を続けていくことが不可能な状態、つまり「支払不能」の状態の多重債務者が、この手続きを選択することができます(36ページを参照)。

では、どういう状態が「支払不能」なのでしょうか。

たとえば、サラ金などの高金利の業者からの借入によって多重債務となってしまったケースでは、次のように考えてみてください。

現時点のクレジット・サラ金の平均金利を年27%程度として、クレジット・サラ金業者からの負債が350万円あったとします。この場合、毎月の利息は、350万円×27%÷12=7万8750円と、8万円弱になってしまうことがわかるでしょう。

つまり、単純にいえば、毎月8万円の利息を支払い続けていても、元本は減らないということです。

一方、月の手取り収入が、仮に20万円程度だったとしたらどうでしょう。ここから家賃や食費などの生活費や子供の教育費などを差し引いた現実の可処分所得(処分の可能なお金)は、8万円に満たないケースがほとんどではないでしょうか。

そうであれば、このケースでは、ほかに特別な収入や資産でもないかぎり、支払いが不能であるといわざるをえないと考えられるわけです。

もちろん実際には、それぞれ事情も異なるでしょう。まずは114ページに掲載した「家計収支表」に記載してみて、その収支を客観的に見つめ直してみましょう。そのうえで「個人債務者再生手続き」「特定調停手続き」による再生・再建の可能性を検討し、それが困難であると考えられた場合に自己破産手続きを選択するようにしてください。

●自己破産手続きのメリット●

自己破産手続きのメリットは、次にあげるとおりです。

(1)すべての借金を一括して処理できる
(2)免責不許可事由がなければ、すべての借金が免責される
(3)借金の総額に関係なく、誰でも利用できる

最大のメリットは、著しい浪費などの「免責不許可事由」に該当する事情がないかぎり、原則として債務額の全額が免責となり、経済的更生に大きなプラスとなることです。

●自己破産手続きのデメリット●

自己破産手続きのデメリットは、次にあげるとおりです。

(1)住宅など、すべての財産が処分となるのが原則
清算手続きであるという性格上、所有する財産の処分が前提となっていることがあげられます。めぼしい財産がないのであれば問題ありませんが、自己名義の土地・建物などがある場合には、これらは処分され、債権者への配当にあてられます。

(2)資格制限がされるものが少なくない
破産者となることによって、法律上、資格制限がされるものが少なくありません。たとえば、会社の役員や、司法書士、弁護士などにはなれないことになっています。
ただし、この制限については、免責決定が確定し、復権を果たすことによってなくなります。この点について、誤解のないようにしてください。

(3)支払不能と判断される必要がある
申立ての要件として「支払不能の状態である」ことがあげられます。つまり、この手続きを利用するには、ぎりぎりまでがんばったうえでなければ申し立てることができません。
一方、次に述べる「個人債務者再生手続き」や「特定調停手続き」は、支払不能のおそれがある状態での申立てができますから、早い時期での再建が可能になるわけです。

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