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これだけは知っておきたいパート・派遣・契約社員の労働法便利事典

「正社員以外の労働者」の契約条件・保険・管理・トラブル防止にすぐに役立つ知識と実務73項

目次

第1章 正社員以外の雇用者を採用・解雇するときは
第2章 非正規雇用者の労働時間と休日
第3章 非正規雇用者の賃金
第4章 非正規雇用者と労働保険・社会保険
第5章 その他の知っておきたいこと
第6章 派遣社員・業務委託を活用するときは
第6章 新しい労働・採用のかたちを上手に活かす
第6章 外国人を雇用するときは

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内容説明

■「第1章 正社員以外の雇用者を採用・解雇するときは」より


★パートタイマー、アルバイト、嘱託・契約社員――それぞれの違い★

■正社員以外の労働者がたくさんいる

企業には、いろいろな雇用形態で働いている人がいます。職場である企業と直
接に雇用契約を結んでいる、いわゆる正社員(以後、本書ではたんに「社員」
と書きます)もいれば、派遣や業務委託で働いている人たちのように、実際に
働いている現場の企業との間には雇用関係がない人もいます。

このような「雇用関係のない人」たちについては第6章で解説することにして、
ここでは「雇用関係のある社員以外の人」たち(最近は「非正規雇用者」と呼
ぶのが一般的になってきているようです)について解説します。

では、非正規雇用者とはなんでしょうか。企業によっていろいろなふうに呼ば
れていますが、一般的になじみのある言葉でいうと、パート・アルバイト、嘱
託、契約社員などに区別できるでしょう。これらの非正規雇用者は、いわゆる
社員とどんな点が異なるのでしょうか。また、パートや嘱託、契約社員などは、
どこで区別されているのでしょうか。

■同じように労働者保護法の適用を受ける

労働基準法第9条では労働者の定義を「職業の種類を問わず、事業または事務
所に使用される者で、賃金を支払われる者」としていますから、これらの人た
ちもすべて労働基準法上の「労働者」に該当します。なので当然、労働基準法
をはじめとする労働者保護法の適用を受けます。アルバイトやパートといった
区別も除外規定もありません。

とはいえ、パートやアルバイトなど、それぞれの呼称には実質的な違いが存在
していることは間違いありません。ここではまず、それぞれの呼称の違いにつ
いて説明します。

■パートタイマーとは

一般的には、通常の事業所の所定労働時間より短い時間で働く人や、所定の労
働日数より働く日数の少ない人のことをいいます。法律上は短時間労働者と呼
ばれ、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1
週間の所定労働時間とくらべて短い労働者」(短時間労働者の雇用管理の改善
等に関する法律=通称パートタイム労働法第2条)と規定されています。

短時間労働者は年々増加する傾向にあり、平成14年の調査では雇用者全体の23
%以上を占めています。雇用の形態としては、期間の定めのある契約で働く人
が多く、賃金形態としては時間給がほとんどです。

■アルバイトとは

本来の仕事なり学業なりを持つ者が、余暇を利用して働く「副業」といった性
質のものです。所定労働時間は、長くてもパートと同程度、またはそれ以下で
あることが多いのが普通です。

パートとのいちばん大きな違いは、これまでは、たとえば卒業や就職といった
かたちで「終期」があることとされてきました。しかし近年は、フリーターと
称される、本来の他の身分を持たない「専業のアルバイト」となっている者が
あり、パートとの違いが不明確になってきています。

賃金形態はパート同様、時間給がほとんどです。

■嘱託とは

定年退社した社員が引き続き雇用される場合に多く用いられる呼称です。また、
守衛、運転手、メンテナンス関係など、その会社本来の事業とは関係ない部門
で働く従業員を嘱託の名称で雇用しているところもあります。

所定労働時間は、パートに近い人や、社員と同様に働く人など、さまざまです。
給与形態も、日給や月給が多くなります。

■契約社員とは

期間の定めがある契約で働いている人のことをいう場合が多いようです。社員
と同様の仕事をするけれど、(期間の定めのない契約で働いている)社員とは
違うこと、期間の定めがあることを、名称のうえでも明確にしておく必要から
生まれた呼称と思われます。また航空会社の客室乗務員のように、一定期間勤
務したあとで社員として採用するという試用期間的な制度として使われる場合
もあります。

一方、高度な知識や技術を持ち専門性の高い仕事をする人を、契約社員として
雇用することもあります。社員として雇用するのは企業にとって負担が重く、
また高度な知識・技術などを持つ側もひとつの企業に長期間拘束されるのを嫌
う傾向があることなどが、この背景にあるといわれています。

所定労働時間は、どちらのケースでも社員と同じという場合が多くなります。

賃金形態は、試用期間的な意味合いの場合には日給、時間給などが多く用いら
れているようです。一方、専門性の高い契約社員の場合には、社員と同程度ま
たはより高給で働くケースもあり、年俸制をとることも少なくありません。

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