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マンガと図解で入門!貿易取引がよくわかる本

輸出・輸入・航空貨物・英文コミュニケーション・書類のしくみと手続き 初心者でもこの1冊ですべてOK!

目次

第1篇 輸出篇
第2篇 輸入篇
第3篇 航空貨物篇
第4篇 英文コミュニケーション篇
第5篇 書類篇
第6篇 貿易業界のEDI篇

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内容説明

■「第1篇 輸出篇」より


★1.世界に活躍する日本の商社★

2000年の日本の輸出額は,51兆6542億円(4792億8356万ドル)。一方、輸入額は、40兆9384億円(3797億1820万ドル)でした。
日本の輸出額上位5か国はつぎのようになっています。欧米諸国向けではドイツが7位,イギリスが8位と続いています。
1位 米国 1424億7454万ドル 29.7%
2位 台湾 359億5550万ドル 7.5%
3位 韓国  306億9923万ドル 6.4%
4位 中国 303億3807万ドル 6.3%
5位 香港 271億7443万ドル 5.7%
(平成13年版通商白書より)

これらの数字を支えているのが日本の貿易業者です。その企業数は、約1万社。その頂点に立っているのが、日本の輸出の50%に何らかの形で関与していると言われている総合商社8社です。

2001年3月期の単独決算による売上高順位は、つぎのようになっています。
1位 三菱商事  10兆9274億円 
2位 三井物産 10兆2194億円
3位 伊藤忠   9兆8569億円
4位 住友商事 9兆0012億円
5位 丸 紅  8兆1542億円
6位 日商岩井  4兆5150億円
7位 トーメン 2兆0168億円
8位 ニチメン 1兆7553億円
(2001年3月期決算公告より)

専門商社としては,トヨタグループの豊田通商(1兆9158億円)、鉄鋼の川鉄商事(1兆1040億円)などが活躍しています。

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★2.海外取引を進めるにあたって★

(1) 取り扱い商品の選定
世界を相手のビジネス・チャンスは身近な所にあります。横浜市は1997年
に、横浜産業振興公社、横浜貿易協会、神奈川県産業貿易振興協会の3団体と協力し、国際ビジネスをおこなう企業の英文データベース「ワールドトレードダイレクトリ」(http://www.iris. or.jp/directory)を自治体レベルでは全国で初めて整備しました。上記3団体には、いままで年間5000件を超える問い合わせが海外から寄せられていましたが、レターやFAX、電話で対応していたため、非効率的な作業となっていました。そのため、ビジネスチャンスを逃す可能性も大きかったのですが、このデータベース化により,国際的にインターネットで情報を発信する体制が整いました。海外の企業に輸出したい商品を積極的に紹介しましょう。

(2) 貿易に関する知識の習得
輸出商品が決まったとしても、貿易に関するつぎの3つの流れを理解していなければ仕事がうまくいきません。

・物の流れ→商品がどのようにして海外の取引先まで到達するのか、その流れを理解すること。
・お金の流れ→商品代金の回収方法、すなわち、外国為替の仕組みを理解すること。
・書類の流れ→信用状や船積書類の役割を理解すること。

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★3.取引相手の見つけ方★

輸出する商品が決まったら、今度は輸出相手先を見つけ出さなければなりません。海外の有力な得意先をさがす場合には、以下のような諸機関や方法を利用します。

1 日本政府関係官庁(経済産業省,外務省,大使館,領事館など)
2 日本貿易振興会(JETRO:Japan External Trade Organization)
3 日本商工会議所および各地の商工会議所
4 外国政府関係官庁(各国の貿易関係省庁,在日大使館など)
5 外国の商工会議所
6 国内外の銀行(海外にネットワークをもつ金融機関)
7 商工人名録(Directory)の利用(Kelly,s Directoryが有名)
8 広告・宣伝メディアの活用(海外の業界誌,新聞,週刊誌)
9 自社社員の海外派遣による販売促進(少し費用がかかります)
10 見本市・展示会への自社商品の出品(いちばん効果的です)

たとえば,ドイツのハノーバーメッセから分化した情報通信分野で世界最大規模の見本市であるセビット(CeBIT,国際事務・情報・通信技術見本市)は、1996年に、世界で急速に普及しているインーネットを中心とした情報ネットワークをテーマに開催され、世界66カ国から6500社が出展し,日本からも約100社が出展しました。

用途が限定される製品に関心をもつ企業と直接コンタクトがとれるため、成約の可能性が高まるようです。

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★4.取引先の信用調査の方法★

インターネットなどを利用して、取引相手先を見つけ出した場合、すぐに取引関係を結ぶのは危険です。その前に、ふつうは相手先の信用状態(CreditStanding)についての調査(信用調査=Credit Inquiry)をする必要があります。では、相手先の何を、どういう方法で調べるのでしょうか。

(1) 調査内容(信用調査の3C)
1 Character 相手先の社風・商道徳(経営者人物像など)
2 Capacity  相手先の営業能力(売上高・利益率など)
3 Capital  相手先の資本(資本金・資産状態など)

(2) 調査方法
1 相手先から来るメールには、その会社の取引銀行を銀行信用照会先
(Bank Reference)として指定してくることが多く、信用調査は、その銀行に問い合わせをします。
2 相手先から来るメールに、その会社と取引関係のある商社が同業者信用照会先(Trade Reference)として指定されている場合には、その商社に信用調査を依頼することがあります。
3 銀行信用照会先や同業者信用照会先では得られない詳細な情報を手に入れるためには、信用調査を専門的におこなっている商業興信所(Credit
Bureau)を利用します。日本の帝国データバンク社やアメリカのDun
and Bradstreet社などが有名です。

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★5.取引の申し込みと引き合い★

新たな取引先の信用調査を進めながら、あるいは調査を十分に済ませてから、その会社に対して取引開始の希望をメールにします。それはつぎのような内容のものです。

1 相手先を知ることになった経路(紹介者・斡旋機関など)。
2 こちらの社歴、営業経験や能力、業界内での地位。
3 取引開始の希望と、取り扱い商品の紹介。
4 こちらの希望する取引条件(価格・品質・決済条件など)。
5 こちらの信用状態を相手先が調査するための信用照会先。
6 返事を待っているという内容の結びの文。

つぎのものは上記1から6までの代表的英文例です。海外へメールを出すときの参考にしてみましょう(133ページ以下参照)。

1 We have learned your name and address from JETRO.
2 We are exporters of Electronic Goods, having a business
background of more than 40 years.
3 We wish to enter into business relations with you.
4 We generally do our business on a Letter of Credit basis.
5 For our credit standing, you may refer to The Keihin Bank, Ltd.
6 We look forward to having a favorable reply from you.

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★6.一般取引条件覚書の交換★

有望な相手先が取引の申し込みに応じてきたら、実際の取引を始める前に、一般取引条件(General Terms and Conditions of Busi- ness)について十分な検討を重ね、お互いに合意に達したうえで一般取引条件覚書(Memorandum)を交換するのが基本的な方法です。協定すべき条件は、つぎのとおりです。

1 取引形態(本人としての取引か,代理人としての取引かなど)
2 価格(決済通貨として何を選ぶか,貿易条件はFOBかなど)
3 オファー(確定売り申し込みの場合の有効期限など)
4 注文(メールなどで締結された取引は書面で確認することなど)
5 信用状(信用状の種類と有効期限など)
6 支払い(信用状の下に一覧払い為替手形を振り出すことなど)
7 船積期限(船荷証券の日付を船積日とみなすことなど)
8 海上保険(担保条件の種類と保険金の支払い地など) 
9 品質(輸出される商品の見本と品質が同じであることなど)
10 数量(一回の注文の最少数量)
11 不可抗力(売主は不可抗力の船積遅延に責任を負わないなど)
12 船積通知(売主は船積後すぐに買主に伝えることなど)
13 荷印(メイン・マークやポート・マークの形,配列など)
14 船積見本(船積に先立ち船積見本を買主に送付するかなど)
15 クレーム(損害賠償請求の規定と仲裁機関名など)

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